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パナソニック (Panasonic) (パナソニック) HDC-SD9

次: パート 2

圧縮フォーマット
パナソニック (Panasonic) (パナソニック) HDC-SD9
パート 1



パナソニックHDC-SD9 (上)
  とパナソニックHDC-SD1 (下)

動画性能 (9.0)
パナソニックHDC-SD9には総画素56万画素の1/6型CCDが3基搭載されている。それぞれのセンサーの有効画素は52万画素である。センサー性能 は前の世代のHDC-SD5と同じで、初代のHDC-SD1よりは低い。HDC-SD1は1/4型3CCDだったが、この大きいサイズのセンサーは、パナ ソニックの業務用カメラに移ったのだ。HDC-SD9の業務用にあたる機種がAG-HSC1Uである。パナソニックは最近、肩乗せ型のAG-HMC70と 呼ばれる機種の詳細を発表した。


DSC Labs Chroma DuMondeカラーチャートを均一な3000ルクスの照明下で撮影して実験を行った。SD1でそうだったように、彩度が高めてあるようだ。コンシュー マーは喜ぶだろうが、色の正確さは落ちてしまう。このカメラの形状が好きで、同時に色の正確さを大事にする人々ならパナソニックの業務用ラインのAG- HSC1Uを選ぶ、というのがおそらくパナソニックの読みだろう。

ソニー HDR-CX7は健全なカラーバランスを保ち、もっとシャープで、彩度が低かった。全体的にはこの実験結果はHDC-SD9にとって好ましいものだろう。 ビクターGZ-HD3は3000ルクスの実験において、手動操作でもホワイトバランスをしっかり調整することができなかったので、色調が崩れてしまった。 このような理想的な状況下でホワイトバランスが崩れる場合には、もちろん、リビングでもうまく撮影できない。シャープネスとノイズの点では、パナソニック HDC−SD9が優れていた。

さらに、パナソニックHDC−SD9にはデジタルシネマカラーと24pデジタルシネマカラーの2つの特別撮影モードが備わっている。この2つの設定 について、デジタルシネマカラーを使わずに24pで録画するオプションがないのは何故かという疑問が生じた。理由は我々にはわからないが、パナソニックは 適当だと判断してこう設定したのだろう。


デジタルシネマとは、パナソニックブランドのxvYCC規格(これは、ソニーブランドではx.v.Colorと呼ばれている)を指す用語で、現在ハイビ ジョン録画再生機器の規格になりつつある色標準だ。xvYCC規格を普及させるにはいろいろやり方があるはずだが、パナソニックのアプローチはうまいとは いえない。もしあなたのハイビジョンテレビがxvYCC規格を採用しなくても、驚くことなかれ。近い将来、xvYCC対応が標準になるとしても、今のとこ ろほとんどのハイビジョンテレビにxvYCCは採用されていないのだから。さらに、パナソニックによると、せっかくの奇麗な色を再現するためには、「パナ ソニック製の」ハイビジョンテレビを所有していなければいけない。3つ目に、SD9のデジタルシネマカラーで録画して、xvYCC非対応のテレビで再生し たら、あなたが撮った画像の彩度が異常に高くなりすぎてしまうのだ。もちろん、マニュアルの中でパナソニックはこれについて何度も言及しているが、それで 苦い薬が甘くなるわけではない。ちなみに、ソニーのデジタルカメラを使って同じことをすれば、ビデオの彩度が若干高くなるだけである。

前 モデルのHDC-SD1で、ラボの外の室内で撮影すると、残像感があったのが不満だったが、それがSD9(1080/60i)ではある程度改善されていて いるのは喜ぶべきだ。フレーム内で動くもの全てから流れるような残像が伸びていた前機種と違い、対象物が画面内に1秒以内しか留まっていない場合にだけ ゴースト画像が現れる。パナソニックは明らかにCCDと画像処理を進化させてきたが、まだ完全に克服された製品にはなっていない。新しいキヤノンHF10 の初期実験の結果によると、キヤノンHF10はこれに関しては問題を抱えていないようだ。

パナソニックHDC−SD9は屋外撮影時にも、ラボでの実験と同様に彩度が強くなりすぎる傾向を示した。明るい太陽の光の下でも圧縮ブラックノイズ が発生することは明らかだ。ハイビジョンというだけで、ある程度は綺麗に見えるのだから、この映像だって綺麗に見える。だた、もっと美しくできたはずだ。 コントラストが強いエリアで、ピクセルが間違った色づけになってしまい、ブラックノイズが見える。いいところを挙げると、明るい陽の光のもとでは、動きの ある物体の処理のすばらしさに、感銘を受けた。この点で、期待が高かったAVCHD規格がついにHDVを超えようとしているのである。水平と垂直の動きは はっきりしている。例えば、時速30キロ程度で走っている車の画像は、ほぼ完璧にシャープだった。センサーの解像度がもっと高ければ、ドライバーの顔まで わかっただろう。キヤノンHF10で同じ映像を撮影すると、動作については同じ結果だったが、全体的によりシャープであった。

1080/24pモードで撮影すると、60iの屋内と屋外での長所、短所がそれぞれ増幅される。屋内で24pデジタルシネマモードを使うとひどいこ とになる。初期のミュージックビデオ(例えばMetallicaの「Enter Sandman comes to mind」)であった特殊効果のように、よく動きがぎこちなくなったり、ゴーストが現れたりする。屋外で、特 に3脚を使用して撮影をすると、この効果がむしろいい。動きは已然ぎこちないのだが、ゴーストは現れなくなる。


要約すると、HDC-SD9は初代のSD1と比較し格段に飛躍した。しかし、次の章で述べるように、HDVビデオカメラは今も全般的な解像度で上回ってい る。HDC-SD9の一番の競合機種であるソニー HDR-CX7はもっとシャープであったが、逆にビクターGZ-HD3はもっと悪く、次のレビューで取り上げる予定のキヤノンHF10は優秀なモデルでパ ナソニックSD9の性能を超えるだろう。

動画解像度(18.0)
パナソニックHDC−SD9のビデオ解像度を実験するため、均一な明るい照明下でDSC Labsビデオ解像度チャートを撮影し、その画像をハイビジョンモニターで見た。この実験では、メーカーがうたう数字としての理想的な解像度ではなく、コ ンシューマーが実際に見るのと同じ出力された動画の解像度を測定している。HDC-SD9の水平、垂直方向ともに解像度は600lw/phで、初代の HDC-SD1と同じ結果であった。HDC-SD1は1440 x 1080で録画し、再生時に引き延ばしているのに対して、SD9は1920 x 1080でより速いビットレートで録画しているにも関わらずにである。

もし元の画素数が同じであれば、ビットレートが増加したとしても、さらに出力解像度が増加されたとしてもこの実験結果には影響しないことをこれらの 結果が示している。SD9のセンサー表面積はSD1よりも小さいが、両方とも総画素数は56万画素である。メーカーのプロパガンダと戦おうとしているひと にとって、この事実は面白い攻撃材料になるに違いない。

低照度性能 (2.65)
パナソニックHDC−HS9の暗い場所での性能を3段階で試験した。最初に、均一な60ルクスと15ルクスの照明下で DSC Labs Chroma DuMondeカラーチャートを撮影し、その画像を競合機種と比較した。


60ルクスで、HDC-SD9が暗い場所での優等生でないことがすぐにわかった。CCDが小さい1/6型であることからも推測することができていたが、そ の確認ができた形だ。60ルクスでは画像は極めて不明瞭で細かいディテールが消えてしまう。これはおそらくカメラ内のシャープニング機能が暗い場所で効果 が落ちてしまうためかもしれない。後ほど述べる測定結果の数字上では色の正確さはそれほど落ちないとなっているが、目には、明るい場所と比べて沢山の情報 が失われてしまったことが明白である。我々はこう仮説をたてる。つまり、明るい光の下では、上げられていた彩度が、小さい画像センサーにはどうにもできな い暗い場所では、その効果がなくなってしまったと。結果としてパナソニックSD9の3000ルクス画像を60ルクス画像の横にならべると、沢山の色が失わ れたかのように見えるのだ。事実、彩度は失われたのだが、その過程で色はより正確になった。RGBの値によれば、この条件下では手動でのホワイトバランス が正しく調節できず、像が若干緑がかってしまうことがわかった。

比較すると、パナソニックの初代HDC-SD1はずっとシャープだ。下記の100%クローズアップした画像で、1/4インチのセンサーが1/6インチのセ ンサーよりどんなにすばらしいかを確認してほしい。色には大差がみられないが、シャープネスには格段のちがいがある。これはおそらくノイズではなくピクセ ル数の働きによると思われるのだが、世代間の品質の差は明るい照明下よりも暗い場所でのほうがより明白である。

パナソニック HDC-SD9 (上)
パナソニック HDC-SD1 (下)


ソニー HDR-CX7はSD9と似た形状のフラッシュメモリービデオカメラで、ノイズは多いが、彩度が高く、よりシャープな画像を映し出した。SD9よりすこし 大きく、カードとHDDに録画できるビクターGZ-HD3は、HDC-SD9に極めて近い値を出した。60ルクスでの画像はもっと明るく露出しており、カ メラ内のシャープングによって解像度が増えているようにみえるが、ノイズと色の正確さはパナソニックの製品とほとんど一緒である。並べると、ビクターの画 像は粗いので好まれないだろう。


予想通り、24pに切り替えると改善がみられたが、彩度も最高レベルに上がってしまった。これらの色は規格に対応しているパナソニックのハイビジョンテレ ビ上ではよく見えるかもしれないが、我々のxvYCC非対応モニターでは散々である。デジタルシネマカラーにせずに24pのフレームレートでの撮影ができ ないため、比較や後半のImatest実験の基準として使用しなかった。


最後に、このビデオカメラにはマニュアルでゲインを増加させるオプションがある。60ルクスで、オートモードにすると(1080/60iモードで)、オー トで既にゲインが+15dBまで増加していた。ノイズをさほど増やさずに、マニュアルで+18dBまでゲインをあげることができた。


パナソニックHDC−SD9は、1/6型センサービデオカメラには珍しくないことだが、15ルクスで使い物にならなくなった。この明るさではこのビデオカ メラはほとんど色情報をとらえることができない。24pデジタルシネマカラーは少しだけましになったが、それほどではない。センサーが大きいせいで ソニーHDR-CX7のほうがずっとよかった。ビクター GZ-HD3はパナソニックと同じくらい悪かった。

低照度性能テストの2段階目は均一な60ルクスの明るさでX-Rite Color Checker   チャートを撮影し、その画像をImatestのソフトウェアにかけて色の正確さとノイズと彩度を解析する。パナソニック HDC−SD9のカラーエラーは11で、こんなにセンサーが小さいビデオカメラにしてはいい数値であり、一般的なハイビジョンビデオカメラと比較するとほ ぼ平均値である。ノイズは非常に低く、たった0.645%であった。これはキヤノンとソニーの機種よりずっと低いが、ビクター GZ-HD3と同程度だった。確証はないが、3センサーのビデオカメラではノイズが少ない、あるいはパナソニックとビクターはノイズ圧縮に優れているので はないか。これを証明するには、もっと実験を行わなければならない。最後に、彩度は73.47%だった。

3番目の実験では露出が50IREのピーク値を迎えるまで、波形モニターで見ながら、光を徐々に暗くしていく。予想外ではなかったが残念な結果に終 わった。パナソニックHDC−SD9は50IREを24ルクスでしか作ることができなかった。これはビクター GZ-HD3と同じで、 ソニー HDR-CX7 では17ルクスで、 ソニーHDR-HC9とキヤノンHG10では8ルクスだった(キヤノンHF10 はまだ実験していない)。

まとめると、パナソニックHDC−SD9は暗い場所では性能がよくない。

手ブレ補正(8.9)
HDC−SD9には高機能光学式手ブレ補正機能(OIS)が搭載されている。過去の製品からずっと、パナソニックの手ブレ補正機能はベストの中のベストで あった。HDC-SD9もその例にもれない。パナソニックは2007年から、前モデルを改良して反応速度が8倍にアップした新システムで、毎秒4000回 の補正を行える機能を搭載しはじめた。

我々はHDC−SD9のブレを補正する性能を、スピード1とスピード2の二つの速さでテストした。ピード1は通常の手持ちの揺れを再現したもので、 スピード2は揺れの激しい車からの撮影や、軽いジョギングをしながら手持ちで撮る場合の揺れに近い。スピード1では、HDC−HS9は85.5%の揺れを 軽減し、スピード2では93.3%の揺れを軽減した。これは今まで見てきた中で最高の性能であり、手ブレ補正を改良したというパナソニックの主張を信頼す る上で、大いに役立つだろう。

広角レンズ性能 (9.6)
我々は、垂直なレーザーを使ってHDC−SD9の最大広角を測定した。手ブレ補正機能を切った状態でズームを引けるところまで引いて実験をした。液晶モニ ターでのクロッピングをさけるため、画像を外部モニターに出力した。HDC−HS9の最大視野は48度で、標準的な値である。

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