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パナソニック (Panasonic) (パナソニック) HDC-HS9

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スペックと評点
機種比較
パナソニック HDC-SD9
パナソニックHDC−HS9とHDC-SD9の違いは大きさ、記録メディア、値段だけだ。HDC−HS9には、SDHCカード録画に加え、60GB HDD録画もできるという利点が加わった。それ以外には、動画の質、マニュアル操作、静止画性能など全て同じである。HDC−HS9は、より大きいボディ のおかげで操作がしやすいが、両方とも今年は落第点である。1/6型3CCDは、明るい照明下ではなかなかいい性能だが、暗い場所ではそれほどではない。 24pデジタルシネマの性能は優れているが、デジタルシネマの効果(xvYCCカラー)なしには24pを使うことができずとても残念だ。マイク端子、ヘッ ドホン端子、アクセサリーシューなど多くの端子が付いておらず、付いているものに関しても設置場所がよくない。パナソニックHDC−HS9は、メモリー カード録画の代わりにHDDにも録画することができるけれども、それだけでは、キヤノンHF10 、ソニーHDR-SR12と比較して、両機種ともに大きな購入理由が見つからない。

ソニーHDR-SR11
120GBの巨大な記憶容量があるソニーHDR-SR12は要らないというなら、60GBのソニーHDR-SR11はいかがか。HDDのサイズを除けば、 2つの機種は同一である。このことは、ソニーHDR-SR11に直観的にデザインされた端子類、バターのように滑らかな操作性、明るい場所でも暗い場所で も性能が際立ったビデオ機能を備わっていることを意味している。ソニーの新しいBIONZ画像エンジンは、HDR-SR11の1/3.13型CMOSチッ プと不思議なくらい素晴らしく連動している。ビューファインダーと、ソニーの伝統的なオート機能に、大型の3.2インチ液晶モニターで、うまくいかないわ けがないだろう。HDR-SR11は、4つもの自動調整機能がついたコントロールダイヤルを使って、マニュアル操作をおこなうのだが、これも優れている。 HDR-SR11は、静止画に関してもこのクラスで最高峰の機能を持つ。HDC−HS9が対抗することができることといったら、内蔵オーディオ機能と、サ イズの小ささぐらいのものだ。今のところ、2008年はパナソニックの年ではない。HDC−HS9はソニーHDR-SR11の陰に隠れてしまっている。

ビクター-GZHD5
ビクターはソニーと似た状況で、基本的には同じ機種だが記憶容量だけが異なるハイビジョンモデルを発表した。ビクター GZ-HD5は60GB HDDを搭載し、GZ-HD6は大容量120GB HDDを搭載している(さらに、レンズフード、ヘッドホン端子はHD6にはあり、HD5には付いていない)。今年のハイビジョンのマーケットでは、ステル ス戦闘機のような黒が主流のようだが、GZ-HD5はシルバーだ。GZ-HD6のビデオは明るい場所ではかなりいいが、1/5型3CCDのため暗い場所に は対応できない。GZ-HD5も同様。GZ-HD5は端子類が充実していて接続性がいい上、フォーカスアシスト録画機能が素晴らしい。さらにGZ-HD5 が60pでビデオ 再生できるのだが、HDMIケーブルでつないで60p対応のテレビで見るときだけに限られる。難しい選択だが、我々はビクターを選ばざるを得ない。 HDC−HS9は期待にそぐわなかったのだ。

キヤノンHF10
ソニーHDR-SR11とSR12以外では、全体的なレベルが高いキヤノンHF10に対抗できるようなビデオカメラはまずない。照明が明るくても暗くても きれいな動画を撮ることができ、マイク端子とヘッドホン端子とホットアクセサリーシュー(小さくなった独自規格のものだが)が搭載されており、60i、 24P、30Pのフレームレイトがある。HDC−HS9に勝ち目はない。キヤノンの広範囲のマニュアル操作、優先モード、便利な液晶に搭載されたジョイス ティックは、HF10が好まれる理由の一部でしかない。これら全部ついてHDC−HS9と同じ価格帯なのだから、パナソニックには改善すべき問題がまだま だあるだろう。

誰に向いているか
初心者
マイクとヘッドホン端子、アクセサリーシューが搭載されておらず、高度なマニュアル外部コントロールもついていないため、本格的なユーザーにとっては HDC-SD9は魅力的でない。しかしかといって、全てのマニュアル操作がそろったオプション類は、初心者には手に余るだろう。さらに、AVCHDフォー マットを編集するためには、映像を編集プログラムにインポートするのが大変で、初心者向きではない。HDC−HS9は帯に短し、たすきに長しといった感じ で、他のどの機種よりも消費者迎合的な製品ではないだろうか。

低予算消費者
HDC−HS9はAVCHDのHDD/SDHCハイブリッド製品の中で最も安価な部類だが、より安い値がついているという点でHDC-SD9の方が魅惑的 である。キヤノン HF10 も同じ価格帯だが、HDC−HS9は少なくともSDHCカードを購入しなくてもすむ分予算節約ができる。

静止画/ビデオカメラハイブリッド
HDC−HS9の静止画性能は様々な面で劣っている。静止画/ビデオハイブリッドではキヤノンとソニーの方がずっと多くの機能を提供している。

ガジェットフリーク
顔検出と24pデジタルシネマモードの二つの機能くらいだが、それだって望むようには働かない。マニアのみなさんには悪いが、HDC−HS9はこのカテゴ リーでは不発弾だ。

マニュアルコントロールフリーク
パナソニックの伝統的なマニュアル操作を全て備えているが、絞り優先とフォーカスアシストが付いている点でキヤノンHF10に軍配があがる。パナソニック にとって、改善すべき点は山積みになっているが、マニュアル操作もその一つである。

プロ/上級者
悪いけれど、このモデルではない。

総論

ビデオカメラの世界では、小さいことが必ずしもいいとは限ら ない。  MiniDVが世界を凌駕した栄光の時代の、フォーカスリング、全ての必要な端子類、絞り/シャッタースピードの外部ボタン、すばらしく持ちやすいボディ などを思い出さざるを得ない。今日、市場では超小型で見た目は良いが、様々な機能を犠牲にしているハイビジョン機種が溢れかえっている。パナソニック HDC-HS9はこのクラスでは最小のAVCHDビデオカメラだが、小型であるということだけが唯一のとりえである。競合機種のソニーHDR-SR12 とキヤノンHF10は画質が優れ、より多くの機能があり、操作性もすばらしい。

パナソニック HDC-HS9にはマイクとヘッドホン端子がないだけではなく、キヤノンHF10とソニーHDR-SR11には搭載されているアクセサリーシューもついて こない。AGC、レベルコントロール、ズーム能力など、HDC-SD9のオーディオオプションが最も多様なことは事実だ。しかしながら、中級者以上のユー ザーなら、コンシューマー用のビデオカメラに内蔵されたマイク(5.1サウンドかどうかは別として)が家族のバーベキュー撮影以上には期待できないという ことがお分かりのはずだ。パナソニックは今年のモデルから十字キーを液晶対面部へと移した。これはズボンを後ろ向きに履くくらいに、使いずらい代物であ る。

中でもとりわけ重要なのは、パナソニックのこの三世代目のAVCHDビデオカメラのビデオ性能に更なる改善の余地が多分にあることである。暗い場所での性 能がよくないのは、大部分、HDC-HS9に1/6型3CCDが使われていることに起因している。一世代目のHDC-SD1からは大幅に改善されていると はいえ、室内撮影での残像感、ゴーストは未だに残っており、キヤノンHF10とソニーHDR-SR12は最も重要ともいえる明るい場所と暗い場所双方のビ デオ画質の良さで、 HDC-HS9に大きく水をあけた。キヤノンHF10とソニーHDR-SR12のビデオ画質はよりシャープで豊かでノイズが少ない。

結論として、このビデオカメラには特徴的に面白い点が見当たらない。パナソニックが整合性を持って巻き返しを図らないなら、パナソニック製ビデオカメラは 窮地に立たされるかもしれない。今こそ過去のMiniDVモデルの青写真を単なる過ぎ去ったものとせず、インスピレーションの源とするべきではないだろう か。競争は過酷だ。本当のユーザーの使い勝手ではなく、小型化だけに力を注ぐのは得策とは言えないだろう。

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