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パナソニック (Panasonic) (パナソニック) HDC-HS9

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静止画撮影
パナソニック (Panasonic) (パナソニック) HDC-HS9
パート 3






モードダイヤルのレバーがHDD録画とSDHCメモリーカード録画の間にある状態。三つ目の設 定で再生モードに切り替わる。

オート/マニュアル 操作
オート操作(6.5)
パナソニックHDC−HS9のオート操作は、ほとんどのケースの撮影に十分対応できる。設定も簡単で、液晶対面部のスイッチをマニュアルからオートにする だけでいい。露出調整は正確で、約2秒しかかからない程速い。なだらかな変化への対応に関しては、このビデオカメラの強みではなく、少なくともソニーの機 種がその点ではすぐれている。また、ダイナミックレンジは狭く、明るい場所と暗い場所を同時に撮影すると、ディテールを拾うのが難しい。オートフォーカス は明るい場所ではうまく機能するが、かなり暗い場所では遅い。


パナソニックは、初心者でもわかるような、ワンタッチで修正できるツールをいくつも提供している。撮影アシストをオンにすると、スクリーン上に小さくメッ セージが表示され、いつこれらのツールを使えばいいかを教えてくれる仕組みだ。ローライトモード(オートシャッタースピードが1/30に落ちる)、カラー ナイトビュー(オートシャッタースピードが1/4に落ちる)、美肌モード、逆光補正モード、テレマクロ、コントラスト視覚自動補正などの撮影機能設定があ る。コントラスト視覚自動補正はパナソニックAVCHDビデオカメラの第二世代から導入され、明るい部分と暗い部分が混在するときに、映像の中での白飛 び、黒つぶれを防ぐ機能である。ただ、この機能を作動させてみたが、あまり改善は見られなかった。


シーンモードにはスポーツ、ポートレート、スポットライト、サーフ&スノーがあり、ソニーやキヤノンよりずっと少ないが、標準的といえよう。

マニュアル操作全般 (6.75)

パナソニックビデオカメラのマニュアル操作は、パナソニックを購入する一番の理由であった。パナソニックは最も豊富なマニュアル操作で、かつプロ フェッショナルなものを作っていた。だが、そんな時代は過ぎ去り、パナソニックは出来る限り軽量化した製品を作ることに力を注ぐようになった。ところが、 その間にパナソニックと全く同じコントロールではないにせよ、類似した魅力的なパッケージを提供するキヤノン、ソニー、ビクターらに追い越されてしまっ た。

パナソニックの最新世代の機種では十字キーが背面から液晶対面部に移り、撮影者の視線から外れたために、片手操作ができなくなり、操作性が大きく後退し た。これらは全てコンパクト化の名の元に行われている。もしそれがそれほど重要であるなら、構わない。ただ、我々は操作性がコンパクト化の犠牲になるべき ではないと思う。


コンシューマー用ビデオカメラメーカーのなかで唯一、絞り、シャッタースピード、ゲインが独立した製品をつくり続けていることはパナソニックの核をなす強 みである。これは、シンプルで明確なメニューシステムのおかげでもある。ところが、他のメーカーがみな取り組んでいる、初心者でもわかるような簡単な露出 設定ツールがついていない。


ズームレバー




ズーム (6.25)
ズームレバーはビデオカメラ上面のいい場所についているが、我々が絶賛していたHDC−SD9のレバーとは異なる。サイズが若干小さく、動きがそこまでよ くない。これはあくまて些細な不満ではあるが。

拡大したときの倍率が正確な数字と、ズームレンジでどこにあたるかがわかる目盛とで表示される。これは後で再度撮影する時にとても便利だ。HDC−HS9 で出来るもっとも遅いズーム速度はキヤノンHF10 やソニーHDR-SR12(センサーとレンズが同じソニー製のビデオカメラも同じだろう)ほどゆっくりではない。

ズーム倍率(10.0)
パナソニックHDC−HS9の光学ズーム10倍はハイビジョンビデオカメラのほぼ標準値である。ただ、今年はキヤノンやソニーでは、センサーが縮小し、 ズームが12倍へと増えている傾向がある。HDC−HS9のデジタルズームは、最大25倍か100倍に設定することができる。

フォーカス(5.0)
ハイビジョンビデオカメラは、解像度が上がった分だけピントのズレが顕著になりやすく、フォーカスが極めて重要である。残念ながら、ハイビジョンビデオカ メラ業界でパナソニックのマニュアルフォーカスは一番弱い。マニュアルフォーカスを起動させるためには、液晶対面部のオート/マニュアル切り替えスイッチ を下に入れる。スクリーンの右下にMF+ とMF-を選ぶファンクションメニューが現れる。スクリーン上の画像を見ながら十字キーを使ってフォーカスを調整し、適切なフォーカスを決める。これはか なり使いずらい。

これがスタンダード画質のビデオカメラでできる限界だった。しかし、ハイビジョンビデオカメラはもう一歩先へ行かなければいけない。パナソニックでできる のはこうだ。メインメニューでMFアシストを起動させると、フォーカスを調整する度にスクリーン中央部に小さな枠が現れる。この枠内に今見ているのと同じ 画像が2倍ズームで表示される。より近づいて対象を見たほうが、フォーカスを決定しやすいという考えだ。ただしこのアイディアは、スクリーンが十分大きく 解像度が高い場合にのみ有効であって、パナソニックHDC−HS9にはあてはまらない。本当に満足できる液晶画面は、今のところソニーHDR-SR12の 3.2インチ、921,000画素の液晶が初めてである。

パナソニックHDC−HS9のMFアシストは、キヤノン、ソニー、ビクターのものには若干見劣りするが、悪くはない。キヤノンのアシストモードでは、拡大 画 像がスクリーンいっぱいに広がる上、「ピーキング」といって対象の細部の輪郭を強調して表示する機能もある。ソニーは機種によってアシスト機能が異なり、 HDR−HC9にはピーキング機能がある。HDR−SR12にはピーキング機能がないが、質のいい大きな液晶が付いている。ビクターのマニュアルフォーカ ス は一番いい。アシストモードが起動すると、画像が白黒に変換され、その上にピーキングがカラーで乗るので、フォーカスしたい部分を見るのが容易である。

露出と絞り (5.64)
繰り返しになるが、パナソニックは、見れば簡単に理解できるシンプルな露出調整ツールを提供していない代わりに、絞りとシャッタースピードをそれぞれ独 立して調整することが可能だ。これは、撮影に慣れた人にはいいし、これから学ぶ人にも重要だが、初心者に最適とはいえない。




十字キーを押してファンクションメニューへ行くと絞りを調整できる。絞りは'Iris'と表記されている。f/1.8、f/2.0、 f/2.4、f/2.8、 f/3.4、 f/4.0、 f/4.8、 f/5.6、 f/6.8、 f/8.0、f/9.6、 f/11、 f/14、 f/16の設定がある。表示されないが、それらの中間値も設定することができる。

シャッタースピード (8.1)
シャッタースピード設定は、ファンクションメニューの最後のページで絞りの隣に位置し、1/60、1/100、1/120、1/180、1/250、 1/350、1/500、1/750、1/1000、1/1500、 1/2000、1/3000、 1/4000、 1/8000の設定がある。24pデジタルシネマモードで撮影すると、1/60が1/48に変わる。

1080/60i モードでオートスローシャッターを選ぶと、1/30が先のリストに追加される。24pデジタルシネマモードにすると1/24が現れる。

シャッターと絞りの変更は簡単だが、もっと遅いスピードがほしいところだ。かなり暗い場所で撮影をする際には1/15か1/30かの違いは大きい が、この ビデオカメラではその選択肢が用意されていない。キヤノンHF10 では1080/60iで1/8と1/15、1080/24pで1/6と1/12の選択肢がある。ビクターのHD Everiosには絞り設定がないが、マニュアルシャッタースピードが1/2まで遅いものがある。ソニーにはマニュアルシャッタースピード設定がない。

ホワイトバランス(5.5)
パナソニックHDC−HS9の白バランス(ホワイトバランス)設定で、オート、屋内、蛍光灯、屋外、マニュアルと5つのオプションがある。スクリーン上の メニューではどのオプションが何なのか書かれていないので、ビデオカメラをはじめて使う方はマニュアルをじっくり読む必要があるだろう。文章の代わりにア イコンが使われているのは、以前のメニュー設定の悪い名残である。5つというオプションの数は普通で、とりたてて騒ぐこともない。

手動で調節するのはとても簡単だ。2つの正方形の上に長方形がのっているアイコンまでスクロールし、十字キーを押す。画面が1秒間黒くなった後、再 び明るくなると、色が調整されている。はっきりとタイムラグがあると、正しく調整されたたことが分かるのでとてもいい。どのビデオカメラでも同様の機能が あるわけではない。


ゲイン (6.0)
パナソニックは、ゲインを提供するたった一つのメーカーで、しかもどのビデオカメラにもゲイン機能があるので、低予算で購入を考える方には魅力的だ。ゲ インを利用するのは絞りでは対応しきれないときに限られるので、絞りの値は開放の(f/1.8)になっていなければならない。絞りを最大にした後はじめ て、ゲインをいじることができる。ゲインは0dB、3dB、6dB、9dB、12dB、15dB、18dBに設定が可能で、絞り同様画面には表示されない が、それぞれの中間値の設定もできる。

ゲインは暗い場所で撮影する際に便利だが、パナソニックHDC−HS9のセンサーが小さすぎるので、すぐに最大値に達してしまう。60ルクスで、オートゲ インが既に+15dBまで上がってしまうので調整の余地がほとんどない。


ゲイン値の調整画面

マニュアル操作その他 (6.0)

「24P デジタルシネマカラー」
パナソニックHDC−HS9には2つのモードがある。それぞれ独立して使うことができればいいのだが、現状ではできない。デジタルシネマカラーとは xvYCC規格用にパナソニックがつくった用語で、ハイビジョン画面用の新しい標準カラーだ。ソニー、ビクター、パナソニックはいくつかの機種に xvYCC 撮影モードを用意している。

はじめのうちは、将来の標準カラーで映像を撮ることがいいことのように思えるかもしれない。時代に左右されないだろう、とか。でもそうとも言い切れない。 我々がテストをした製品では、xvYCCに対応しない画面で再生した際に機種によって全く違う結果になった。ソニーは単純に、余分な情報を無視する。映像 を xvYCC規格で記録し、また標準カラーで同じものを再び撮影し、古いテレビで再生すると、あまり違いがわからなかった。パナソニックHDC−SD9と HDC−HS9の画像は完全に彩度が高すぎた。デジタルシネマカラーで撮影をしたいなら、xvYCC対応のハイビジョンテレビが必要だ。

もっと複雑なことをいうと、24pのフレームレートのとき、デジタルシネマカラーで撮ることはできるが、スタンダードカラーでは撮ることができない。 xvYCC規格対応のテレビを持っていなければ、一生24pモードを使うことがない。これはユーザーにとって残念な話だ。

「テレマクロ」
小さい対象物に近づいて撮影するための機能である。ファンクションメニューでテレマクロを選ぶと、自動的にズームが最大の10倍になる。

「ガイドライン」
撮影の手助けになるような線を画面に表示する。3つの設定がある。「水平」は画面に3本の水平線を表示する。「グリッド1」は2本の垂直線と2本の水平線 を表示する。「グリッド2」は、沢山の線を描き、画面を細かいグリッドで分割する。

「ゼブラ」
ゼブラは露出の値を常にチェックする手助けとなる。70と100の2つの設定があり、それぞれがIREの値に対応する。撮影対象が70IREか 100IRE(設定による)以上になると、超えた部分を白黒の斜線で表示してくれる。

「カラーバー」
外部モニターの画質調節に利用する7色の縞を表示する。

「撮影アシスト」

撮影アシストは2008年のパナソニックの機種に採用された渋い機能だ。撮影アシストを起動しておくと、撮影で何か問題が起きそうなのを検知し、修正方法 のヒントを表示してくれる。ただし、検知できるミスの種類は限られており、撮影アシストはまだまだ基本的なものだが、これが偉大なアイデアにつながってい くように思う。


撮影アシストはユーザーのために自動的に訂正するツールではなく、どうやって問題をみつければいいかを教え、撮影を上達させる手引きをしてくれる。おそら く数年のうちに、パナソニックはこの機能から派生し、ビデオカメラ上で完全にインタラクティブな体験ができるような方法を見つけ出してくれるだろう。

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