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キヤノン (Canon) (Canon (キヤノン)) iVIS HF S11

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静止画機能

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再生機能と接続機能
キヤノン (Canon) (Canon (キヤノン)) iVIS HF S11
パート 8

使用感の概要



• 新しく加わった手ブレ補正機能は、それほど大きな改善は見られない
• 簡単なはずのオートモードが、"デュアルショット"という名前のおかげでわかりにくい
• 抜群の操作感のカスタムダイヤル
• ボディは小型ではないが、非常に持ちやすい
• メニューが3つに分かれて展開するので大変
• バッテリー持続時間は平均的
• これほど強固なマニュアル撮影機能がありながらEVFが搭載されていないのは残念


使いやすさ (4.85)

使いやすさ、ということになると、一番最初に頭に浮かぶのは、かつての"かんたん"モードが、"デュアルショット"という何か高度な技を思わせる名 前に変わり、わかりにくくなったということ。これまで液晶パネルの中央にあった非常にシンプルでわかりやすい"かんたん"ボタンは廃止されてしまった。 モードダイヤルに緑色で表示しているではないか、といえば確かにそうだが"かんたん"ボタンのシンプルさには遠く及ばない。しかも"デュアルショット"と はいいながら、なにもこのモードだけで動画と静止画の同時撮影ができるわけではなく、動画をマニュアル撮影しながら静止画の同時撮影もできる。"デュアル ショット"の恩恵を一番受けるのは初心者だと思うが、いきなり"デュアルショット"といわれても、何のことか解らない人は多いのではないかと思う。

これまで液晶パネルにあった"かんたん"モードボタンは、"ビデオスナップ"ボタンへと変身した。この機能は動画を4秒間スナップして、あとで音楽 をつけて動画アルバムとして再生する機能だ。これはこれで楽しい使い道ではあるかもしれないが、どちらかといえば、この機能を撮影モードダイヤルに回し、 このボタンは初心者にひと目で判る"かんたん"モードのままにしておいた方が良かったと思うのだがどうだろう。この点はHF S10、HF S11の惜しい部分だ。

さて、デュアルショットは基本的に初心者が混乱しないように、メニュー操作やマニュアル撮影機能を極力省いた撮影モードで、カメラを被写体に向け、 撮影開始ボタンを押すだけで良いというモードだ。優れたポイントは、このモードでも最高画質の静止画や動画が記録できる点だ。哀しいポイントは、動画/静 止画の画質を変えたい場合は、デュアルショットモードから動画/静止画モードに移り、そこでメニューで設定しなくてはならない、という点だ。画質を変える ためには、どうしても撮影モードを切り替えなければならないのなら、どうしてデュアルショットモードに簡単なメニューオプションを用意しないのか、いささか不思議なところだ。まわりくどいし、初心者は結局メニュー操作を覚えなければならない。

デュアルショットモードがあまりにもシンプルすぎるという人は、動画/静止画撮影モードで撮影することになる。HF S11は非常にこまかい設定で撮影できるところが大きな魅力だが、それらをしっかり理解する必要もある。HF S11のメニューはリスト/ページ数も多く、ビデオカメラの経験のある人でも、全部覚えるには時間がかかるだろうと思う。このほかにファンクションメ ニューとジョイスティックメニューもある。メニューが理解できたら、HF S11は本格的な映像作りに最適なカメラであるというのが解るはずだ。

しかし使いたい機能がどこにあるのか、簡単に解りにくい側面もあり、経験のある人でも困難さを感じるかもしれない。ホワイトバランスはファンクションメ ニューだが、露出設定はジョイスティックメニュー、AGCリミット機能はメインメニューという具合なので、使って慣れるしかない。

初心者に対するメニューの説明表示や、機能の説明表示はほとんどなく、これはこれでキヤノン機の特色といえるのかもしれない。パナソニック HDC-TM300にはインフォメーション表示機能があり、ソニー機にもこれに近い機能が搭載されているし、ビクターも機能説明がスクロール表示されるな ど、それぞれが親切機能を持っている。意外と、ハイアマチュアや玄人はよけいな表示をいやがるからかもしれない。

しかし、そうなると、HF S11は初めてカメラを手にする人にとってはなかなかの難物といえるのではないだろうか。もちろんハイアマチュアなら大歓迎の豊富なマニュアル設定機能 も、初心者の手には余るのではないだろうか。しかし、HF S11には解りやすい取扱説明書が付属するので、これをしっかり読んで練習を積めば、何とかなるかもしれない。

使用感 (7.45)

すでに何度も取り上げてきたように、HF S11の使用感で最も重要な位置を占めるのが、直感的な使用感が抜群のカスタムダイヤルだ。今年のはじめに登場したHF S10でデビューした機能だが、マニュアルフォーカスには非常に快適でスムーズな操作感で、これまでのジョイスティック操作とは、まるで比べ物にならない 素晴らしさ。


快適な操作感のカスタムダイヤル

カスタムダイヤルは、マニュアルフォーカス以外にも、使用頻度の高い機能を割り当てて使うことができるので便利だが、それにはメニュー操作が必要と なり、撮影中に割り当て機能を変えることができないのが残念だ。今年のソニー機ではそれが可能なので、非常に便利だ。パナソニックの2008年モデルに装 備されたマルチマニュアルリングもそれが可能だった。


カスタムダイヤルの機能割り当てを
変更するのは結構大変

カスタムダイヤル以外では、大口径レンズと、その鏡胴をデザインエレメントにしたボディデザインは、やや大型に感じるかもしれないが、大きさとしては手にしっくりときて、非常に持ちやすい。

レンズそのものがカメラのHF S11

ボディデザインそのものは持ちやすくて良いものの、アクセサリーシューの位置が今ひとつだ。アクセサリーを取付けるとカメラの前方が重くなるうえ、カメラを支える手の邪魔になりやすい。

ハンドストラップは快適で、グリップの良いボディデザインをさらにしっかりサポートしてくれる。内側に使われているマテリアルの質感も良く、適度なクッションが長時間撮影でもストレスを感じさせない。

非常に持ちやすいHF S11

HF S11のスイッチ、ボタン類は使いやすい位置にあり、便利だが、ジョイスティックの使い心地がもう少し向上してくれるとありがたい。特にメニュー操作に頻繁に使われることもあり、そしてメニューリストも長いので、改善されると大いに使いやすくなると思う。



ジョイスティック
別のアングルから
HF S11を手に持ち、液晶パネルを開ける


手ブレ補正 (4.43)

新しく追加された手ブレ補正機能は、あまり大きな効果を見ることはできなかった。光学式の手ブレ補正で、HF S10にも搭載されていたスタンダードモードと、HF S11でデビューしたダイナミックモードがある。ダイナミックモードはより大きなカメラの揺れに対応し、歩きながらの撮影に威力を発揮するという。

小さな揺れのテストでは、スタンダードモードで27%の揺れを軽減、ダイナミックモードでは30%の揺れを軽減することができた。大きな揺れのテス トでは、スタンダードモードが21%揺れを軽減したのに対し、ダイナミックモードでは27%の軽減となった。これは決して悪い結果ではないが、割と大型で あるHF S11にしては、やや期待はずれの感があった。

(手ブレ補正テストの詳細)

キヤノン iVIS HF S11手ブレ補正の実効値
小さな揺れ(上)23%補正

大きな揺れ(下)21%補正

上の図は、手ブレ補正でのHF S11の揺れを示したものだ。青のラインは手ブレ補正なしでのカメラの揺れを現し、オレンジ色のラインがスタンダードモードの手ブレ補正を使った場合のカメラの揺れを現す。


キヤノン iVIS HF S11手ブレ補正機能の例
HD版はこちら

上の動画はHF S11の手ブレ補正の例だが、小さな揺れでのテストだ。ダイナミックモードを見ると、確かに手ブレは改善されているが、それほど大きなものではない。キヤ ノン iVIS HF S11の手ブレ補正機能は、ビクター Everio GZ-HM400やパナソニック HDC-TM300、ソニー Handycam HDR-XR500Vほどの効果は見られなかった。

手ブレ補正の得点比較


携帯性 (5.15)

基本的に、小さなカメラバッグさえあれば充分な大きさだ。さすがにポケットにねじ込むわけにはいかないし、そういう使い方を想定して設計されたカメラでは ない。他のビデオカメラに比較しても、HF S11は大きい部類に入る。何といっても大口径レンズが全てを語っていて、このカメラを買う人で、よもやそれに文句を言う人はいないだろうと思うが、どう だろう。とにかくソニー、ビクター、パナソニックのフラッグシップ機に比べても、その違いはよくわかる。

結果として、手に持った場合、パナソニック HDC-TM300よりも大きく、そのぶん快適さがやや犠牲になる。逆にビクター Everio GZ-HD300のように非常に小型なビデオカメラに比べると、フィット感は上だ。総体的に言うと、ほとんどのHDDカメラよりははるかに持ちやすい、と いうことが言える。

重量と寸法
重量 500g(バッテリー込み)
寸法 70 x 69 x 136mm

バッテリー使用時間 (5.0)

付属バッテリーの持続時間は特に素晴らしいということはなく、このクラスでは平均レベルだ。持続時間は1時間39分43秒で、パナソニック HDC-TM300よりはやや短いが、ソニー Handycam HDR-XR500Vよりは長く持つ。このテストでの圧倒的なチャンピオンはビクター Everio GZ-HM400で、2時間43分持続という恐るべき結果だった。   (バッテリー使用時間テストの詳細)

バッテリー使用時間の比較

HF S10のバッテリー使用時間とほぼ同じ結果だ。大容量バッテリーが使える設計なので、より長時間の撮影を望む人はそれを利用できる。BP-819、BP-827はHF S11でも使用可能だ。

バッテリーとカメラの装着面

液晶画面とビューファインダー (7.88)

キヤノン iVIS HF S11の液晶モニターは2.7型で、解像度は21.1万ピクセル。EVF(電子ビューファインダー)が搭載されていないので、日射しの強い日は液晶モニ ターだけでは撮影しにくい場合があるだろうと思う。モニターのデザインは、画面全体が段差のないフラットパネルで光沢があり、高級感が演出されている。し かし、この光沢のあるフラットパネルは周囲の光を反射して見にくいのではないかという心配があったが、ほとんどの場合問題はなかった。

高級感漂う2.7型液晶モニター

画面の下にはボタンが4つ並び、再生モードでは左から3つのボタンは再生機能を受け持ち、撮影モードでは一番左のボタンが録画開始/一時停止、そし てあとの2つのボタンはズーム操作を受け持つ。一番右のボタンは撮影/再生モードの切り替えを行う。ビデオカメラに搭載される再生機能としては、このHF S11のボタンのデザインが最も優れているのではないかと思う。

液晶パネルの左側には、ジョイスティックとファンクションメニューのボタンが配置されている。ジョイスティックはメニュー操作の際、最も使用頻度の高いスイッチ/ボタン類のひとつ。

メニュー (3.5)

さて、前述のとおり、キヤノン iVIS HF S11のメニュー構成は大きく3つに分かれ、それぞれ何重かの階層に展開するのだが、利用したい機能がどのメニューに含まれているのか解りにくく、特に初心者にとっては大きなハードルとなるだろうと思う。


動画ファンクションメニュー
静止画ファンクションメニュー

しかし、それはメニュー構成に一貫性がないということではない。ファンクションメニューは、撮影に重要となる機能が集まっており、画質、ビットレー ト、画質効果などの機能はここにまとめられている。そして、絞り優先AEモード、シャッター速度優先AEモードもファンクションメニューの中におさめられ ている。撮影中に細かく調整したい機能は、ジョイスティックで操作されるクイックメニューに集中している。マニュアル露出調整やフォーカスはこのメニュー を使って行われる。


動画クイックメニュー
静止画クイックメニュー

その他のメニューはメインメニューで設定される。メニューはタブで分類されている。

これらのメニューの分類を、頭で理解することはできるのだが、実際に撮影中に操作をするには、直感的にここだという感じがつかめない。だからそれぞ れのメニューに入って確かめていくことになる。例えばゲインコントロールの設定を変えたい場合、手っ取り早くクイックメニューを見ると、露出調整やフォー カスはここで調整できるがゲインコントロールは見当たらないので、ファンクションメニューに入る。すると、ホワイトバランスや絞り/シャッター速度優先 AEモードは見つかるが、やはりゲインコントロールは見つからない。そこで最終的にメインメニューに入ってタブと項目を読んでやっとAGCリミット機能に 辿り着く、というわけだ。

もちろん調整機能が豊富であるからこそ、メニューが複雑化してゆくのは道理というものかもしれないが、メニューや機能の説明表示機能がないため、特に初心者にとってハードルは非常に高く感じられるはずだ。知らない言葉のオンパレードで頭がくらむのではないだろうか。

文字サイズは2種類用意されており、自分の目に合ったサイズでメニューを表示することができる。

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