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キヤノン (Canon) (Canon (キヤノン)) iVIS HF S10

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静止画機能

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再生機能と接続機能
キヤノン (Canon) (Canon (キヤノン)) iVIS HF S10
パート 8

使用感の概要



• 「かんたんボタン」は意味不明の「デュアルショット」という機能に変身した
• マニュアルフォーカスに最適のカスタムダイヤル
• 本体は大きめで持ちやすい
• 平均的なバッテリー使用時間
• ビューファインダーがないのが残念


使いやすさ (4.85)


HF20の場合もそうだったが、キヤノン iVIS HF S10は初心者が最初に手にした時に、必ずまごつくビデオカメラではないかと思う。昨年のフラッグシップ機HF11は初心者にも優しかった。液晶パネルを 開けたらパネル収納面の真ん中に大きく「かんたんボタン」が鎮座していたからだ。だからマニュアル派を喜ばせるビデオカメラでありながら、初心者にも優し いビデオカメラだった。キヤノン iVIS HF S10では「かんたんボタン」は「ビデオスナップボタン」にとってかわってしまった。これは、きっかり10秒ごとの動画を記録する機能で、マニュアル派は それほど興味をそそられる機能ではない思う。初心者は10秒の動画クリップを撮りたがるものなのかどうかは聞いたことがないので解らないが、そういった位 置づけだ。

それでは今年のキヤノンのフラッグシップ機は初心者を対象外にしているのか、と思ってしまいそうだがそうではなく、単純に初心者にとっては意味不明 の呼称を採用したにすぎない。ビデオカメラのモードダイヤルを見るとグリーンのアイコンが刻まれているが、これは「デュアルショット」といって「かんたん モード」のようなフルオートの呼称なのだ。「デュアルショット」という言葉と「かんたんボタン」という言葉を結ぶ線は存在せず、初心者は買って早々取扱説 明書に顔を埋めることになる。このような初心者にとってはそっぽを向かれたような気持ちになる呼称はいかにも残念だ。明快さは全くない。しかも「デュアル ショット」とはいえ、このモードだけが動画/静止画を同時記録するモードではない。動画モードでファンクションメニューから静止画同時記録機能を設定することができるからだ。

動画モードでも静止画モードでもそれほど難しさを感じることはないが、豊富なマニュアル機能を使いこなすには時間がかかるかもしれない。特にキヤノ ンのビデオカメラには、ビクター、ソニー、パナソニックにあるような機能説明表示やアドバイス機能がないため、取扱説明書のお世話になることは確かだ。し かし取扱説明書は読みやすいので助かる。

メニュー構成はあちこちに散らばっているような印象を受ける。実際にはそれほどでもないのだが、少なくともはじめはそういった印象をうける。基本的 には画面右側に表示される操作案内メニュー、そしてファンクションメニュー、そしてファンクションメニューからさらにカメラ設定メニューが3ページ、シス テム設定メニューが2ページという構成で、これをのみ込むには時間を要する。テクノロジー、メカに弱い人たちにはたじたじとなるメニュー構成だが、ビデオ カメラを使い慣れている人にはそうでもないかもしれない。


使用感 (7.45)

iVIS HF S10の一番のイノベーションは何といってもカスタムダイヤルで、この抜群の操作感はマニュアルフォーカスでその価値を最大限に発揮する。ジョイスティックのような精確さを欠いた操作方法はマニュアルフォーカスには向いていない。

カスタムダイヤルはマニュアルフォーカスには最適で、しかもマニュアルフォーカス以外の機能を割り当てることも可能だ。露出、フォーカスアシスト、 マイク音量レベル調整、AGCリミットの調整もカスタムダイヤルを使って調整することができる。しかしカスタムダイヤルの機能割り当てを替えたい場合、メ ニューを呼び出してから機能の割り当てをしなければならず、撮影中にそれを頻繁に替えるというわけにはいかないのでこれは残念なところだ。だから、どうし てもカスタムダイヤルの操作性が必要な使用頻度の高い機能に絞って使うのが良いのではないだろうか。

ソニー機に搭載されているマニュアルボタンはすでに知っての通りだが、フォーカス、露出、AEシフト、WBシフトといった4種類のマニュアル機能を 割り当てることができる。ソニー機のマニュアルボタンの素晴らしい点は撮影中に機能割り当てを簡単に替えることができることだ。

キヤノン iVIS HF S10はHF20よりも大きめだけれど、そのおかげで持ち手のフィット感は向上している。持ち手の人差し指はごく自然にズームレバーに掛かり、カメラボディの重量バランスも良い。ハンドストラップの使い心地も良い。

やや大きめのボディはフィット感充分

ボタンやスイッチ類もほとんどの場合は使用感に問題はなかった。もちろんジョイスティックはあまり操作性が良いとは言えないが、この点サンヨーXacti DMX-HD2000のジョイスティックよりはかなり使いやすくなっている。

ジョイスティック
別のアングルから
                                                                                                         
  
使いにくい 端子類の設置場所


キヤノン iVIS HF S10の端子類はカメラ本体に装備されているので、それは良いのだが、端子によってはいかにも使いにくそうな場所に取り付けられているものもある。例えば カメラの右側面の下に設置されているHDMI、USB、コンポーネント端子はハンドストラップの下に隠れる位置にあり、当然ハンドストラップが邪魔にな る。限られたスペースの中に端子類を取り付けるにはいろいろな制約があるだろうことは想像できるのだが、使いにくいものは使いにくい。それに、フラッグ シップ機にしては外部マイク入力端子がむき出しの状態、というのも気になる。DCパワーやAV端子のカバーもデザインとしては悪くないが、端子を使ってい る間はカバーがぶら下がった状態で見た目には良くない。この辺はちょっと残念だ。端子カバーで機能の面でも見た目でも秀逸なデザインはソニーHDR- XR520Vだ。カバーとしての役目もしっかり果たし、使用感にも精緻な高級感がある。

手ブレ補正 (4.26)

キヤノン iVIS HF S10 の手ブレ補正機能のテストの結果は、キヤノンのハイエンドモデルとしてはあまり良いものではなかった。後に登場したHF S11には、新しくダイナミックモードが搭載されていたが、こちらのテストの結果もあまりいいものではなかった。手ブレ補正機能に惹かれてHF S11に買い替えようと考えている人は再考の余地あり、というところだ。HF S11の手ブレ補正機能のテストの結果はこちら(手ブレ補正テストの詳細)

小さなブレのテストでは補正値は28%、大きなブレのテストでは29%という結果だった。光学式の手ブレ補正機能だが、この結果は決して悪いというほどの数値ではないが、ハイエンドモデルに期待するほどの成績ではないというのが、正直なところ。もちろんそれなりの効果は期待できるが、パナソニックやソニーのハイエンドモデルほどの効果は期待できない。

キヤノン iVIS HF S10手ブレ補正の実効値
小さなブレ(上)28%補正

大きなブレ(下)29%補正

上のグラフではブルーのラインは手ブレ補正機能をOFFにした状態を表し、オレンジのラインは補正機能をONにした場合を示している。グラフを見て解る通り、手ブレはそれほど改善されているようには見えない。下の動画を見ると、実際の効果を見ることができる。


キヤノン iVIS HF S10手ブレ補正機能の例
HD版はこちら

ソニーHDR-XR520VやパナソニックHDC-TM300のテスト結果は、キヤノン機に比べるとかなりいい結果だった。ともに光学式の手ブレ補正機構だが、小さなブレのテストでは約80%もの補正値だった。ソニー機には新しい手ブレ補正機構が採用されている。

手ブレ補正の得点比較


携帯性 (5.15)

携帯性という点では、キヤノン iVIS HF S10は割と大きめのボディなので、当然ポケットに入れて歩くわけにはいかないが小型のカメラバッグで充分事足りるサイズだ。予備のバッテリー、必要であ ればSDHCメモリカードを一緒にバッグで持ち歩いても苦にはならないはずだ。

重量と寸法
重量 500g(バッテリー込み)
寸法 70 x 69 x 136mm

バッテリー使用時間 (4.55)

バッテリーの連続使用時間は91分を記録した。比較テスト機は4機がだいたい似たような結果で、この中ではパナソニックHDC-TM300が 最も長い持続時間で、約105分という結果だった。キヤノン iVIS HF S10はより大容量のバッテリーパックを取り付けることもできる。 (バッテリー使用時間テストの詳細)

バッテリー使用時間の比較
バッテリーパック

液晶画面とビューファインダー (7.88)

キヤノン iVIS HF S10の液晶モニターは2.7型で、HF20やHF11と同型のモニターを採用している。解像度は21.1万ピクセルで、解像度もサイズも申し分ないが、 ソニーHDR-XR520Vに比べると見劣りしないでもない。ソニーHDR-XR520Vのモニターは3.2型で92.1万ピクセルの解像度を持っている からだ。それだけではなく、ビューファインダーも搭載されている。パナソニックHDC-TM300にもビューファインダーが搭載されている。

液晶パネル部分

液晶パネルは左側のジョイスティック部分をのぞき、モニター部は特殊コーティングが施された1枚のフラットパネルでカバーされ、モニターを埃や傷から守 る。見た目にも高級感があり、HF20に差を付けている。再生ボタンもキヤノン iVIS HF S10ではHF20やHF11よりもしっかりした操作性の良いボタンが採用されている。

モニターを保護するフラットパネルは光沢があり、光線の条件次第では反射が気になるところだが、キヤノン iVIS HF S10は液晶画面の明るさを44段階で調節できるようになっている。液晶画面の明るさ調整をするあいだ、画面の下にグレースケールが表示され、撮影条件に 合わせた設定ができる。このほかにバックライト低輝度機能もあり、劇場内などで周囲に配慮した明るさでモニターを使うことができる。


メニュー (3.5)

キヤノン iVIS HF S10メニューシステムは、これまでのキヤノンと同じコンセプトでできており、大きく分けて3つのメニューで構成されている。ジョイスティックで起動する 操作案内メニュー、そしてファンクションボタンで起動するファンクションメニュー、そしてそのファンクションメニューの中から起動されるカメラ/システム 設定メニューだ。どの機能がどのメニューに含まれているかは一度で覚えることはできないので、使い慣れるのが一番の近道かもしれない。


動画ファンクションメニュー
静止画ファンクションメニュー

撮影中に設定を変える頻度が高い機能はジョイスティックの操作案内メニューにはいっている。例えばマニュアル露出調整や、マニュアルフォーカス機能はここにある。ジョイスティックを上に押し上げるとメニューが画面の右側に表示される。


動画操作案内メニュー
静止画操作案内メニュー

ファンクションメニューはファンクションボタンを押すと画面の左側に表示される。画質設定や、シーンモード、画質効果などがここにある。


動画設定メニュー
静止画設定メニュー

ファンクションメニューの中からさらに設定メニューにはいり、設定メニューはカメラ設定メニューが3ページ、システム設定メニューが2ページ、言語・日時 設定メニューが1ページ、情報表示メニューが1ページという構成。使ってみるとわかるが、使いたい機能を探すためには、まず手始めに操作案内メニューから 始まり、機能のリストを上から順に探し、ここに無ければ今度はファンクションメニューを起動してやはり上から順に機能リストを探り、見つからなかった場合 はファンクションメニューの一番下まで移動、設定メニューを開け、カメラ設定メニューを1ページごとに追って行く、という作業になる。ビデオカメラを使い 慣れた人ならそれほど苦にはならないかもしれないが、初心者にとっては非常に難しい作業であるはずだ。キヤノン機は機能の説明表示や、アドバイス機能を採 用していないのでなおさらだと思う。だから初心者がこのビデオカメラを初めて手にした時は、しばらくのあいだは取扱説明書に首っ引きだ。幸い、キヤノンの 取扱説明書は非常に読みやすく、解りやすいのでこの点は心配ない。

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